まずリスクから考える

資産運用を考える時、多くの人が「これくらいのリターンが欲しい」と思われていると思います。
具体的なリターンのパーセンテージはわからなくても、「15年後には1000万円くらいにしたい」というように増える側の想定はされていらっしゃるかと思います。

ファイナンシャルプランナーとして資産運用のご相談を受けていると「大きく儲けようとは思っていないので、安定的に2~3%くらいの運用がしたい」というご要望をお聞きすることがよくあります。

しかし、銀行預金が0.03%の時代ですから、3%といえば銀行預金の100倍のリターンになりますので、安定的に(つまりリスクがなく)2~3%の運用はまず難しいと考えておく方がいいと思います(1%以上のリターンがあってリスク0という商品は詐欺か、担当者の説明ミス、とよくお伝えしています)。

資産運用はリスクがどれくらいあるかを知ってスタートしよう!

資産運用のご相談を受けていると、すでに銀行や証券会社で金融商品を購入して、失敗した後にお越し下さる方もいらっしゃいます。

そういう方は、「こんなに下がるとは思ってなくて、想像以上の損失が出た」「こんな下がるとは聞いていなかった」といったよなところからご相談がスタートします。

つまり、損をしてから「こんなはずでは」という気持ちになられてご相談に来られるわけです。

銀行や証券会社の担当者がウソを言ったりだましたりしていると思いませんが、お客さまへどれくらいのリスクがあるかの説明が十分でなかったのかもしれません。

リターンは年利何%と計算されていますよね?それと同じようにリスクも数値で示すことができるようになっています。

その数字から、1年間の損失がどれくらいになるかもある程度予測することができます(もちろん100%ではありませんが)。

資産運用は、預金の利息のように毎年予想リターンの通りに増えていきません。
今年は、+○%、次の年は-△%、その次は-◇%と、プラスとマイナスを繰り返しながら、平均して何%のリターンとなるワケです。

ですので、資産運用を始める時は、「1年間でこれくらいの損失は考えられるんだ」ということを知りながら、長い期間を掛けて資産を殖やしていくことを考えていただければと思います。

リターンばかりに目をやらずに、どれくらいのリスクがあるのかを知ってから資産運用をスタートしてください。


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メディア掲載

2012年 週刊ダイヤモンド

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2011年 書籍:退職金は、動かすな

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2010年 ファイナンシャルアドバイザー

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2010年1月から~現在継続中
大阪市信用金庫「せんだぎ」マネーコラム

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